【カップの麺ぜんぶ食う】第255回 まるか食品 ペヤング 超超超超超超大盛ペタマックス ★1
まるか食品 ペヤング 超超超超超超大盛ペタマックス
調理時間 3分
麺 660g
熱量 4184kcal
炭水化物 465.2g
食塩相当量 24.6g
脂質 232.7g
これは喝ですよ。喝!! 絶対に自腹では買わないと断言してきましたが、週プレのバカレシピ研究所で扱うことになったので仕方なく、断腸の思いで、唇を噛みながら購入しました。
今回はレビューの前にちょっとだけ怒らせてください。
こういうのは絶対に買っちゃいけないんです。売れたら調子に乗ってまた同じようなやつを出しちゃうし、なんならSNSで反応しちゃうのもアウト。結局それが話題になって売り上げにつながっちゃうわけですから。
バズ・マーケティングは麻薬なんですよ。一度手を染めたら終わり。SNS全盛の令和時代は真面目に商品開発するよりも話題作りに必死になったほうが売れちゃうものだから、自然とネタに走って美味しさを追求しなくなってしまうわけです。
例えばですが、激シブな和風仕立てのペヤングと、炎上寸前のネタを扱ったペヤングを同時に発売したとしますね。それで前者のほうが圧倒的にウマかったとしても、このご時世では話題になって売れるのは確実に後者ですよ。メーカーとしたら売れないよりたくさん売れるほうがいいのは当然のこと。目先の利益だけを求めたら、そりゃあネタ商品を作りますわ。
でも結局最終的に消費者が求めるのは美味しい商品だってことは忘れちゃいけない。話題を作ってネタ商品を売ることばかり追求して、「このメーカーはネタ商品しか作らない」と思われたら終わりですからね。
もしこの世が超絶大不況になったとして、人々の心と財布に余裕がなくなってしまったとしたら、間違いなくネタに走ったカップ麺なんて買わないですよ。そんな世の中が本当に来てしまったとき、勝ち残るのは真摯にコツコツと美味しいカップ麺を作り続けてきたメーカーになるのは間違いないでしょ。
かつてのペヤングはカップ焼きそばと真摯に向き合い、コツコツと成長してきた企業だったはず。それが今やバズ狙いの戦略に溺れ、ペヤングブランドは完全に失墜。世間からはネタ系カップ焼きそばだと認識されてしまった。どうにか目を覚まして、また美味しいカップ麺を作ることに力を注いでほしい。
先日のYouTube「のじまちゃんねる」でもついついそんな話題になってしまい、かなり長い時間をかけてペヤングの愚痴をこぼしてしまった。失礼いたしました。
起こり終わったので話をレビューに戻します。
ペヤングペタマックスは約7個分のペヤングを1箱に詰め込み、「超超超超超大盛」「4184kcal」「絶対に一人で食べないでください」などとつまらない煽り文句を並べたクソ商品ですが、仕事とはいえ食べてしまったので記録には残しておきます。
アホほどでかい容器を開けると中から大量の麺、どでかいかやく袋とソース袋などがワンサカワンサカ出てきます。「こんなに出てきちゃったぜ? 面白いだろ?」と言わんばかりに。全然面白くねーからな。
ペタマックスを作るには熱湯を2.2リットル用意しなければならず、全量注ぐだけで1分近くかかってしまいます。そして湯切りにも1分近くかかるというのに、麺の待ち時間は3分。どうやっても麺全体のもどりにムラができてしまう、美味しさ度外視のクソ設計。
同様にソースを均等に混ぜるのだって大変だし、キャベツはいつも以上に容器の隅に密集してしまいます。そして均等に混ぜるのに時間をかけている間に、麺はどんどんのびていく……。
ソース味も使っている麺もいつものペヤングなのに、いつものペヤングよりも圧倒的に劣化した状態で、しかもアホほど大量の麺を食わなきゃいけないわけですわ。
大人数で集まって泥酔しているときに作れば、工程は楽しめるかもしれないし、酒のおかげで味の劣化を気にせず食べられていいかもですね。僕なら一人一個ずつ普通サイズのペヤングを配りますけど。
週刊プレイボーイの連載企画「野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所」ではそのうちこのペタマックスを最高に有効利用する方法を紹介しますので、どうぞお楽しみに。今回の写真は企画でもお世話になっている下城英悟カメラマンに撮影していただいたものをこちらでも使わせていただきました。ありがとうございます。
評価:★
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